木レール上吊り回転障子


現在工事中の神戸灘区K邸。大工工事も大詰め。リビング天井の杉板が貼られました。腰窓から見える緑とのコントラストが綺麗です。


で、今日は建具屋さんと現場打ち合わせ。今回いくつか初めての取り組みとなる建具があるので、大工さん含めて三人で検討してきました。

建具は基本的に、家の中であまり主張しないようにする、というのが私のポリシー。特に、使わないときは存在を消したい。建具はあるんだけど、仕舞うと何もない状態にできるのが理想です。

特に面積の限られたマンションでは大事なことだと考えてるわけですが、さりげなく建具を目立たなくさせるには事前の準備が色々必要。これが結構大変なわけです。


今回の工夫のひとつが、木製のレールを使った上吊り建具。上吊り建具はいつも使いますが、アルミ製のレールや複雑な機構の戸車が必要。コストや見た目の問題から、できればもっとすっきりさせられないかということで、木製枠を加工したレールと一般的に手に入る金物を使って考えてみました。

ちなみに写真は木の板を建具に見立てたサンプルを枠にはめてみたところ。サンプルは前日に事務所で自作しました。こういう作業は好物です。

で、この建具はリビングの一角の部屋を間仕切るためのものなんですが、完全に開放できるように、90度回転して壁際に納まるようにしています。

回転建具と呼んでますが、この動きは上吊りアルミのレールでは施工が難しい。既製品もあるにはあるんですが、高いしデカイ。リビングの目立つところにはできれば使いたくないシロモノだったので、なら作ってしまえ、となったわけです。

回転建具の動きを動画撮影してみました。滑らかに動いている様子が伝わりますでしょうか。実際の建具はもっと大きいし重いのですが、とりあえず動きだけは確認できたのでよしとします。

もう一つ、大物建具の新ネタがあるんですが、そちらはもう少し形になってからご紹介しようと思います。

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