木のマンションリフォーム・リノベーション-マスタープラン一級建築士事務所(大阪/兵庫/西宮/神戸/芦屋/宝塚)

完成写真でみる設計のポイント

高さのデッドスペースを活用する(徳島N邸リノベーションお引き渡し)


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小谷です。最近ブログ更新できてませんが、今週も色々動きまわってました。奈良行ったり東京行ったり・・・で、今日は徳島、Nさんちのお引き渡しと写真撮影に伺いました。朝10時に現地着、早速写真撮影。角部屋なので窓が多く明るいので、非常に撮りやすい(笑)撮影後、施工をしてくれた山田工務店の山田社長と森さん連れ立って徳島ラーメン食べ納め。支那そば 名東軒さん。毎回伺う度に色々なところに連れて行って頂きほんとありがたいです・・・そしてここも間違いなく美味しかったです。

さて、では早速、今日撮ってきたばかりの写真で徳島Nさん邸をご紹介します。

 

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ちょうど築10年、まだ新築といってもいい状態の物件でしたが、北側に玄関挟んで2部屋、リビング横に和室、という典型的な3LDK間取り、面積も一般的。

Nさんちは10月に3人めのお子さんが生まれるため、将来的に3部屋をどう確保するのか、あとは家族全員川の字で寝るためのマットレスを置ける寝室をどこで確保するのか、あとは超寒がりの奥さんが快適に過ごせる暖かさ、が設計上のポイントになりました。

で、色々悩んだ結果、豊富な天井高さを活かし、かなり大きな面積の空間を二層にしてスペースを稼ぐ、という手法を取りました。その二層も、場所によって高さが違うスキップフロアとしているのでかなり複雑になったわけですが・・・

写真はリビングから寝室方向をみたところ。真ん中に見える引戸は、上部はロフトの通風と採光のための窓、下部はウォークインの入り口と押入になっています。

 

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と言われてもよく分からないですよね(笑)このように、右下はウォークインへの入り口、左下は押入れになってるわけです。引違い戸の左右の中身が違う、というのはうちでよくやる手法。だまし扉みたいで面白いので、結構好きだったり。

 

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ウォークインクローゼット内部。天井高さを抑えて、上部をロフトスペースにしています。で、奥が寝室。上下二層になっており、下部は広大な床下収納空間です。上部が寝る場所で、ウォークインとはポリカーボネートの板で簡単に仕切り、通風のための引戸を仕込みました。

う~ん・・・写真だと分かりにくいな・・・説明も難しい・・・

 

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ということで、一段上がった寝室から見てみます。ポリカの逆側はこんな感じになっています。寝室の床は800ミリ上げ、ロフトはそこから900ミリ上がっています。天井高さは最大で2700ミリなので、ロフトの天井高さは1000ミリ確保できました。このポリカの仕切りに横向きに通している木材は、転落防止の柵とロフトに上がるためのはしごを兼ねさせています。

寝室はNさんがお持ちのマットレスがちょうど敷き詰められるサイズとしているので、全体が大きなベッド、という感じでしょうか。ここはご主人の最大の、そして唯一といっていいこだわりポイントでした(笑)

 

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ロフト。引戸を開けるとリビングやキッチンが見渡せます。シングル布団が2枚敷けるくらいのスペース、結構大きい。当面はお子さんの遊び場として、将来的には寝室を子供部屋として、ここを寝る場所として二人で分けて使う、という可能性も・・・いや、どうなるか全く未定ですが、とりあえずスペースを極力とっておく、というのがこのあたりのコンセプト。1000ミリあると、大人も余裕で寝れますね。

 

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廊下から寝室への入り口は引違い戸で仕切ってあり、階段で登る形式。北側の窓がちょうど寝室の床レベルに近いので、風はベッドの高さを流れるわけです。ここは11階で角部屋、周りには高い建物がないので、とりあえず風通しがめちゃくちゃいいことは現場で確認済み。風が通らない高さは収納、通りやすい高さは寝室、というように、用途に合わせて最適な場所を高さ方向で割り振って、デッドスペースをなくすことで有効活用しています。

ちなみに転落防止の手すりは子供たちが大きくなったら撤去できるように簡易に作ってあります。下部の床下収納へはこちらからもアクセス可能。開口部はペアガラスの内窓とハニカム断熱ブラインド、といういつもの仕様。ここまでやっておくと窓付近の冷え込みは驚くほどなくなるので、冬は暖かく寝て頂けると思います。

 

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廊下。奥が玄関で、突き当たりに見えているのは玄関収納。左手は洗面、その奥に一部屋確保しています。廊下には本棚を設けて、お持ちの書籍のほか、子供たちの絵本などもここにしまい、寝室の階段をベンチ代わりに読んでくれたらなぁ、という狙い。玄関とリビングを仕切る引戸は本棚に当てて閉める形。この納まりも結構好きです。

 

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キッチンとダイニングの天井は杉羽目板仕上げ。少し天井を落としていますが、そもそもリビングの天井高さが2.6mもあるので、下がったところでも2.4m・・・低さは全く感じない・・・(笑)今回、天井に梁のない構成のため、ラーメン構造なんですが、壁式構造のときっぽい、シンプルでエッジの効いた感じが出てるなぁ、という気がします。床板も大工さんがリビングにきれいなやつを集めてくれているのもあって、とにかくすっきり仕上がったなぁ、という感じです。

ということで、とりあえず紹介おわり。

 

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そして午後からお引き渡し。男の子二人居るとほんとに元気・・・そして、いくらデッドスペースを活用したといいましても、段差だらけで子供が暴れたくなる家なので、おじさんは飛び降りたりした際の騒音が心配なんだけどね・・・あんまり跳ばないでね(笑)

最後にみなさんで記念撮影。Nさん、山田工務店さん、お付き合いありがとうございました。工期も限られている中で何とか間に合ってほんとによかったです・・・山田工務店さんにはかなり頑張って頂き感謝です。そして奥さん、何事もなく出産できますように!生まれたら写真送ってくださいね!何かあればすぐご連絡頂ければ対応しますので、今後共よろしくおねがいいたします!

格子で仕切るワンルーム空間(芦屋N邸リノベーションお引き渡し)


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小谷です。今日は先日見学会をさせて頂いた芦屋N邸のお引き渡しでした。まずは引渡し前恒例の蜜蝋ワックス塗りです。施主のNさんと工務店さんにも参加頂いて、カウンターや格子、造作家具などにワックス塗っていきます。もちろん私も手伝ってます。汗だくでタオルは欠かせない・・・

最近定番になってきたブラックチェリーのカウンター。蜜蝋ワックスを塗りこみ、細かめの紙やすりで磨くと渋い色合いとツヤが出てきます。これでようやく家が仕上がっていく感じですね。

 

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その後、器具の保証書や木材エコポイントの書類、お引き渡し関連の書類をお渡ししました。窓を開けると風が通り抜けて、洗面や廊下も風が抜けていることが確認できました。いつもお引き渡し前は色々実験するんですが、マンションは間取りで風通しを変えられる、というのは肌感覚として身についてきました。

では、見学会の合間に撮った完成写真で設計内容を少しご紹介。

 

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もともとは細切れに部屋を区切った物件でした。狭いLDKの横に和室、という間取り。ここを完全にスケルトンにして、壁は全て断熱改修、木毛セメント版の乾式二重床に杉フローリングの大きなワンルームのような空間にしています。格子の奥が寝室。その奥は収納、これからカーテンを付けられる予定です。視線が端から端まで抜ける伸びやかな空間となっています。左手通路が廊下、玄関に繋がります。

 

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寝室は天井も杉羽目板としています。壁付けの照明はご主人こだわりのルイスポールセンのPH hat。初めて使いましたが光源が見えず壁の反射光だけで照らす柔らかな光が非常に面白いです。高いですが・・・

 

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キッチン方向。もともと壁付けだったキッチンを対面式に、壁側は食器棚として再構築。右手の通路はトイレと洗面に繋がります。

 

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天井高を梁に合わせてぐっと下げた水回りへの動線。ここは天井も珪藻土にしているので洞窟のような感じで面白い。右手がトイレ、突き当たり右が洗面の入り口、突き当たり左に洗濯機置場、その横はキッチンへの動線です。行き止まりを作らず、なるべく廻れるようにするのがマンションで広さを感じさせるプランのポイントです。今回、この廊下が高級旅館っぽくて個人的に気に入っています。

 

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廊下は幅をかなり大きく取って、絵を飾れるギャラリー
スペースとしても機能させています。天井はここも杉羽目板。天井中央付近にレールが見えますが、ここに引込戸を仕込んでいるので玄関を極小空間として閉じられるようにして寒さ対策をしています。いつも廊下は小さく狭くすることが多いので、なんか新鮮な感じです。

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玄関横はこちらも引込戸の靴収納。奥行きがあるのでアウトドアグッズもしまえます。逆側はご主人の趣味スペース。自転車が置けるように土間空間に。テラコッタタイルを敷き詰めています。奥の窓際はパソコンカウンター。

 

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パソコンカウンター前の窓はペアガラスの内窓+ハニカム断熱ブラインドの定番の組み合わせ。北側の窓はなるべく断熱補強することで寒さを抑えることができます。奥は洗面への動線。こちらも土間を介してぐるっと廻れるようになっています。洗面台はブラックチェリーの天板に置き式の洗面台、という定番スタイル。収納もサイドに設けています。奥に洗濯機スペースが見えています。

 

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今回、壁の珪藻土の質感と色を変えてみました。天井の白との差が分かるでしょうか。ちょっと冒険ではあったんですが、見学会でも非常に好評でした。なんか少し大人な感じといいますか・・・もちろん、白に比べると室内がちょっと暗くはなるので、ご主人と照明の明るさや陰影についての考え方が似ていたといいますか、共感できる部分が多かったおかげで達成できたことと言ってもいいかもしれません。これからなるべく提案していこう・・・(笑)

 

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ということで設計内容の紹介終わり。最後に集合写真をパシャリ。Nさん、長い間お付き合いありがとうございました。そして完成おめでとうございます。

暑い時期の引っ越しで大変とは思いますが頑張ってください。また何かありましたらご連絡頂ければ対応させて頂きます!(ご主人、体調大丈夫でしょうか・・・お大事に)

空間効率係数の高い小上がり寝室(リノベーション 明石 お引渡し)


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小谷です。週末は尼崎TさんちのOB訪問がメインイベントでしたが、午前中は明石Hさんちのお引渡しでした。見学会は諸事情で断念。やりたかったんですけど、まぁまぁ遠いですし色々と・・・

例のごとく、Hさんご夫婦とカウンターやキッチンに蜜蝋ワックス塗り。私は合間の時間を使いつつ写真撮影。無事お引渡しできました。

最近バタバタしてて、写真撮る時間が十分に取れないことが多くなってきて、不完全燃焼です・・・足りない腕を時間でカバーしてたところがあるので、そろそろプロに任せる時期かもしれない。でも、どうせプロに撮ってもらうなら、こないだの芦屋I邸の住むの取材のときみたいに、もう住まれてる家でご家族も入りながらがいいしなぁ、なんてなかなか悩んでいます・・・

まぁ、それはさておき、撮影した写真をいくつかご紹介しつつプランやらも簡単にご説明してみます。

 

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リビングからダイニング。もともとは南に向いた閉鎖的なカウンターキッチン、という典型的な間取り。リノベーションでキッチンの向きを東西方向から南北方向に変更。このキッチンの向き変更、かれこれ何回やってきたか分かんないくらいですが、やはり理にかなっているな、といつも思います。

マンションって、住戸が南北に縦長であることが多いわけで、そうなるとキッチンも縦に向けたほうが動線もシンプルになるし、デッドスペースもなくなるのは自明の理。新築マンションのプラン考えてくれ、って頼まれたとしたら、必ずこう向けるけどな、私なら。なんで新築の間取りは相変わらずなんだろう。不思議です。

ただリノベの場合、元々の間取りでキッチンの排水縦管が壁際にあるケースがほとんどなので、キッチンの排水経路でいつも悩むんですよね・・・今回は水回りの排水縦管が住戸中央に固まっていたため、工夫は必要でしたが比較的スムーズに変更できました。

 

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キッチンカウンターの下部は全面の開き収納。これは小物がかなり納まりますので、ご要望頂くことは非常に多いですね。手間もコストも掛かるので削られるケースが多いのも事実・・・(汗)

 

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リビングには300ミリほど床をあげた小上がり、杉床バージョン。床下には収納スペース、引出しもついています。小上がりは昼間はリビングの延長に、夜は寝室になります。

話それますが、面積が限られている物件ほど、空間にいくつかの役割を兼ねさせることはとても重要。特に寝室として使うリビング内小上がりは優等生で、時間帯によって2つの部屋の役割を果たしつつ、同時に納戸や収納空間にもなる。腰掛けるとベンチにもなるし、洗濯物をたたんだりおむつを替えたり、なんか作ったりする際の作業台にもなる。

1つの空間で3つ、4つ、いやそれ以上の仕事をしているといっても過言じゃない。エアコンのCOPみたいな、空間効率係数、なんて数字があるなら相当高いですよね、きっと・・・(笑)

 

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ちなみに小上がりの奥には、左手上に布団収納、下部はテレビ置き場、右手はウォークインクローゼットへの通路兼、南北の窓を繋ぐ風の経路。北側の窓がしっかり見えてます。廊下との仕切りの引き戸は壁に収納されるようになっていて、鴨居上部は開けて採光と通気を確保しています。

 

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もともと住戸中央付近にあった浴室は北側窓付近まで移動。キッチンからユーティリティを介して洗面、そのまま浴室まで動線が繋がります。浴室に窓を取ってあり、全て開けることで南北の窓が繋がるので風の通り道にもなります。奥さんはお分かりだと思うんですが、キッチンに風が通る、というのは非常に贅沢なんですよね。大抵閉じこもってて、夏とか暑いじゃないですか。

通常の廊下がパブリック用、こちらがプライベート用。裏動線と呼んでますが、うちがよくやるスタンダードな形。廊下が増えるともったいないと思われるかもしれませんが、プライベート用の廊下があることで壁面ができ、そこに冷蔵庫や洗濯機、収納棚、洗面台を配置できるため非常に効率的なんですよね。

ちなみに洗面台はブラックチェリーの天板に洗面器置きタイプ、ミラー収納は奥行きが取れないため、ずらしたところで大きめのミラーボックスを設置、その他は全面ミラー張りとしています。

 

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玄関。右手には名栗仕上げの栗六角棒の手すり。いかにも手すり、という感じがでないよう、天井高いっぱいに設けています。中間に化粧棚を設けることで、床と天井、化粧棚の3点で固定できますので強度はばっちし、納まりも綺麗。

玄関と廊下を仕切るポリカ建具は開ける際は壁に引き込まれます。ここに建具を入れることで玄関スペースを極小にでき、玄関と繋がる居室を無くせるので、家全体の冷え込みを軽減させることができます。

 

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玄関ホールは三枚の引き戸があって、右側2枚は靴収納の引違い戸、左側1枚はシューズクロークの仕切りになってます。お風呂の窓が見えてますね。鴨居上部はこちらも通気と採光のために開けてます。

ということで、マスタープランの設計の醍醐味の数々が詰まった(笑)非常にすっきりと上品な家に仕上がりました。

特に南北に長い住戸では、動線、通風、採光に収納もバランスよく取れる、このスタンダードプランをご提案することが最近は増えています・・・何か名前をつけたいな、とは思ってるんですけどね・・・え、別に名前は要りませんか?そうですか。

さて、明日は三田で採寸、週末は関西で数件の打ち合わせとフットサル終えたのち、日月と関東巡業。3件の打ち合わせと1件採寸こなしてきます~予定かなりパンパンですが、がんばります♪

ワンルームに入れ子・本棚で空間を区切る(横浜 リノベーション)


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10月にお引渡しした横浜M邸。築43年、66㎡ほどのご夫婦お二人のお住まいです。

 

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この年数によくある、和室2室を持つ田の字に小割りされたプラン。部屋数は稼げるけれど、狭く感じるうえに、暗い。寒さや使い勝手でもお悩みでした。

シングルやディンクスのお住まいでは、水周りや玄関をまとめ、残りをほぼワンルームにするプランが比較的多いです。今回も大きくはその方向性で進めましたが、浴室が在来工法のため移動が難しいこと、排水配管が下階天井裏配管であることなど、水周りの移動はほぼ不可能だったため、水周り位置は動かさずにプランを計画する必要がありました。

なるべく大きなLDKを整形で取りたいところですが、全体のボリュームが大きくないため、ウォークインクローゼットや収納、たくさんお持ちの書籍をしまう本棚はどうしてもLDKに出っ張ってこないと納まらない。

 

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そこで、正方形に近いLDK空間に、本棚に包まれたウォークインクローゼットを天井を繋げつつ入れ子構造ではめ込みました。こうすることでLDKの開放感を損なわずに収納スペースを確保しています。また全面を本棚とすることで、部屋ではなく家具のように見せることができ、圧迫感を抑えられます。

 

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このワンルームはリビング、ダイニング、キッチンのほか、小上がりの畳スペースをベッドとして設けることで寝室も兼ねています。これもよくやる手法ですが、布団の収納をどこにするか、は考えておく必要があります。

また、大きな空間で快適に眠るためには暑さ寒さの対策は必須。寒いと寝れません・・・なので断熱改修はセットで考える必要があります。今回も壁には45ミリのフェノールフォームを施工、開口部にはペアガラスをはめ込んだ内窓と、断熱ハニカムブラインドを合わせて使うことで断熱性を確保しています。

まだ住まれて数ヶ月ですが、リビングはリフォーム前の状態とくらべかなり暖かいとのこと。暖房なしでも室温は20度程度はあるようで、『冬のあいだずっと素足でいけるかも』と言って頂いています。

こういう喜びの声を頂けると、うれしいですなぁ・・・

ニコイチ団地リノベーション、お引渡しと写真撮影


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報告、超遅いですが・・・先々週の週末、明石Mさん邸、ニコイチ団地リノベーションのお引渡しでした。引き渡しの恒例行事、蜜蝋ワックス塗りをMさんご家族と行い、無事お引渡し。

暑い日でしたが、Mさんが間に合わせてくれたエアコンによって、我々の命は救われました。エアコンなしではやばかったと思います・・・ほんと、ありがとうございました。

いい感じに仕上がったのに、スケジュール的に見学会ができなかったのが非常に残念。

Mさん、引っ越し終わって落ち着いたらまたお伺いします~

 

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んで、先週の平日を使って写真撮影もしてきました。ようやくD7000を使いこなせる感じになってきたかな。

では撮ってきた写真、何枚かご紹介。

 

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これまで色々な団地をリノベーションさせて頂きました。壁式構造の団地は、間取りを変更しにくいというデメリットがありますし、古いものは天井高さが低かったりして遮音のための床下地(乾式二重床)が組みにくい場合ケースも多いです。その代わり、価格はお買い得な団地、水周りの制約や断熱性能さえ確保できれば、快適な空間を確保することができます。

今回のMさん邸は、2戸の団地を繋げた、いわゆるニコイチという物件。写真中央の壁は、もともとバルコニーに面する掃き出し窓だったところ。バルコニー部分を廊下として増築して2つの住戸をつないであるわけです。私たちも初めての経験、非常に勉強になりました。

 

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住戸を繋ぐ廊下。壁を追加し、全面窓、という状態。南側で非常に明るくていいのですが、夏は暑い、冬は昼間は暖かいけど、夜は超寒い、というハードな空間でもあります。夏でいうと、普通は南側はバルコニーに面して開口があるので、上階のバルコニーが庇代わりになって日射遮蔽してくれるんですが、ここはそれもないので、夏の時期でもガンガン日射が入ります。なので、とにかく暑い(汗)そこで窓は全てペアガラスの内窓を設け、さらに断熱ブラインドを設置して断熱強化を図っています。冬は日中になるべく日射を取り込み、夕方になったらブラインドを閉めてもらうことで、暖かさを持続させられると思います。天井にも杉材を使って柔らかい空間になっています。

 

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こちらは西側に設けたワークカウンター。壁式構造の壁、邪魔者ではありますが、白い珪藻土で包んでやると、厚みがある分安心感があるというか、まるで豆腐のような柔らかい温かさがあります。カウンター天板はブラックチェリー。カウンター下はシナ材で壁を5センチほど作り、カウンターの支持と配線スペースに。シナとチェリー、珪藻土と杉の色合いが非常に相性がいいですね。綺麗だ・・・左手はウォークインクローゼット。暗くならないよう、壁上部を透かしてあります。

 

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ワークカウンターから奥が玄関に続く廊下。西側に寝室、北側にもう一室書庫があります。寝室と廊下を仕切る建具は本棚と組み合わせた引戸としてあります。

東西2戸に分かれたニコイチ住戸、もともとは西側のこちらにリビングらしき空間と、洗面・浴室などの水周りがあり、キッチンと洗濯機のみ東側、という変則的な配置でした。非常に不便なので、西側半分に玄関や物置、寝室や収納などをまとめ、東側にリビングやキッチン、水周りをまとめました。トイレはもともと2個あったんですが、まぁ要らないよね、ということで西側のみ活かし、東側は収納に作り変えました。

 

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リビングの奥にある洗面。右手には子供室を取っています。浴室はもともと在来工法のタイル浴室だったものをリニューアル。全面を防水したのち、タイルで仕上げてあります。床は冷たさを感じにくいサーモタイル、天井は青森ヒバの羽目板貼り。入り口ドアもヒバの建具。いい香りがします・・・ほんとに羨ましいお風呂。浴室乾燥機も付けてます。

 

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今回のお気に入りショット。左手の壁は杉羽目板張り。ここまで大面積で壁に貼ったのは初めてで、ひょっとしたら田舎臭くなるかも、と不安だったところ。やばいようなら着色する想定で進めてましたが、いざ完成した壁をみてみるとなんともいい感じ・・・Mさんとも相談して塗装は止めてそのままにすることに。材木屋さんが節少なめの赤身板で揃えてくれたこともありますが、杉なのに北欧っぽさをちょっと感じるといいますか。おそらく、壁式で梁型とかがないこと、巾木や廻り縁といった無駄な縁取りがないことが大事なんでしょうね。

ちなみに中央の収納は、もともとトイレだったところで、扉を開けると露出の縦配管が隠れてます。全体的にあまり凝ったことはせずシンプルに仕上げたのが、いい意味で壁式構造のごつさを消したいい家になりました。また写真はWEBでUPいたします!ということで写真紹介、終わり。

木製内窓と断熱ブラインド(芦屋 マンション 断熱改修)


小谷です。先日お引き渡しを終えた芦屋O邸。完成写真撮ってきました。何枚かご紹介してみます。

 

玄関から廊下。もともとはL字にクランクしてたものをまっすぐに。幅がかなり大きめだったところを壁面収納と本棚にしています。天井は床材と同じ30ミリのスギ板で仕上げ、上部を天井裏収納としています。廊下の天井が高くてもありがたみも何もないので、スペースの有効利用ですね。

 

  

玄関左手はもともと洋室で、趣味の自転車をかなり無理やり置いていた状態。ここを面積を抑えながらちゃんとした自転車ガレージスペースとして。土間はモルタル塗装仕上げ、壁は汚れてもいいように針葉樹合板張り、戸境の壁はモルタル下地を表しにしています。自転車はポールで2台収納、あとは折りたたみ2台と子供用2台の計6台が収まる予定。見えにくいですが右手は浴室の窓があります。

 

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キッチンは閉鎖的なL字タイプの対面キッチンだったものを、中央に移動して開放的に。めちゃくちゃ明るくなっとります。

 

 

キッチンから洗面まで一直線の家事動線を確保するため、間にパントリー兼ユーティリティスペースを。冷蔵庫、洗濯機、ストックや鍋の収納棚にパソコンスペースまで兼ねた、コンパクトなのに多目的な空間。奥さんにとても喜ばれるスペースです。

 

 

浴室と洗面。左手の浴室の窓が先ほどのガレージにつながっているので、ガレージ→浴室→洗面→ユーティリティ→キッチンと風の通り道になります。風の抜けを考えて窓を取ったお風呂って、窓のないユニットバス特有の湿気がかなりカラッと乾きます。

 

 

リビング南側、バルコニーへの掃き出し窓。最近のマンションって、南側の窓がより大きく、より高く、より変った形になってきてる気がします。でも、断熱性なんて全く考慮されてないんですよね。Oさんも結露や冷え込みでお悩みでした。

ここは45度のななめまどがあり、片引きのサッシも相まって既製品の内窓設置が難しかったので、木製でペアガラスをはめ込んで作ってみました。
気密の確保やら重量の問題やら、なかなか手の掛かる内容でしたが仕上がりは上々。斜めのはめ殺し部分も枠付きガラスを作り、内部からはめ込んでいます。

 

 

木製内窓の内部には全てハニカム断熱ブラインドを付けました。最近のうちの標準仕様。これを付けるだけで冬の冷え込みはかなり改善されますが、結露防止にはならないので、結露を止めたければ内窓とセットで使うのが大前提になってきます。このブラインド、下手にカーテンをオーダーするより安いです。おすすめ~

 

 

今回、キッチンカウンターの天板にはモアビというアフリカ産の広葉樹を使いました。銘木市で私たちが直接買ってきたやつ。洋桜といわれるだけあって、日本の山桜に似た重厚で深い赤。ワックスとサンドペーパーで磨けば磨くほどツヤツヤすべすべに。美しいです~

ちなみに前面の収納扉はシナ合板にオスモカラーで塗装、乾いてから1000番くらいの細かいペーパーで軽く仕上げてツルツルになっています。木目が透けて見える感じが好きでよく使います。キッチン側板はストックしていたタモという木の幅はぎ材です。この3色の組合せが非常にいい。おいしそう。

相性のいい色って食べ物にも通じると私は思います。私的にはモアビがあんこ、タモがきな粉で、シナが白玉か餅(奥のステンレスはスプーンか?)のイメージです。どうでしょう?

 

お気に入りの一枚。前回の世田谷で水平垂直はマスターできたかな。今回もなかなかいい感じに取れてます。断熱ブラインドを通した光は障子に似てますよね。好きな感じです。

ということで紹介おわり!

引き戸で仕切る家(世田谷 リノベーション)


小谷です。この週末はまた東京。世田谷T邸の完成写真撮影とお引き渡しです。土曜日は写真撮影。到着が遅くてカメラマンさんに会えず・・・その他、ただ今検討中のお客さま一組と、先輩の工務店さんに見学に来て頂きました。施工のプロに見られるのは緊張です・・・

 

 

見学会では取り付けられなかったハンモック、ようやくとりつけました。早速Tさんや私、現場監督さんで試乗会(撮影会)。三鷹Iさんちで初めて乗ったハンモック、ようやく乗り方が分かってきた気がします。ほんと家に欲しい・・・

ハンモックからの風景も撮ってみました。この日もすんごく暖かくて、ハンモックからのウッドデッキのあるバルコニーの眺めは最高。あぁ、うらやましい・・・

 

無事お引き渡し終了。工務店さんからはお花のプレゼント。気が効いてます。このまま午後から引越しということでバタバタ大変だと思いますが、Tさんおめでとうございます。また落ち着いたら寄らせて頂きますね~何かあればすぐご連絡を~

 

何枚か写真ご紹介。リビングから子供室。ハンモックとウッドデッキ。気持ちいい空間です。ほぼ正方形なT邸、まるで昔の日本家屋の田の字プランのように、引き戸で間取りが変えられる可変性を持たせています。

 

ウッドデッキは室内の床と高さを合わせていますので、視線が繋がり部屋の延長として広がりを与えてくれます。もちろんスノコ状の置きデッキ。簡単に撤去できます。素材はスギの黒芯材を使っています。

 

キッチン、畳スペースからリビング。大きな4枚引き戸で子供室と仕切っています。お子さんが小さいので当面は開けたままになると思います。引き戸は一枚をミラー貼り、姿見としてフラの練習用に。鏡のおかげで閉めていても空間が繋がって広く感じます。引き戸上部は解放して繋げてあります。

 

畳スペースとカウンターキッチン。奥は床の高さの違いを活かしたテレビボードとワークカウンター。キッチンの換気配管を通すための出っ張りに間接照明を仕込んでいます。個人的に好きな空間・・・

いやぁしかし、やっとD7000に慣れてきた気がするな。今回は水平垂直ばっちり♪明るさも良い感じで撮れました。ultrabook持ち込んで画像確認しながら撮ったのが良かったかな。

さぁ、これでしばらく関西の仕事に集中できます・・・何しろこの1カ月ほどで4件の着工が控えてまして、てんやわんや(汗)スタッフも増えるので事務所プチ改装もしないとなんないし、執筆原稿なんかもありまして、なかなかハードですが、頑張ります~

団地の木のリノベーション写真撮影(垂水)


小谷です。先日ミツロウワックス塗りさせていただいた垂水区N邸、団地リノベーション。昨日は完成写真の撮影とお引渡しを行わせて頂きました。

暑い日が続いてますが、やはり中住戸。断熱改修の効果もあって、日中は風も通って涼しい。問題は夜でしょうね。体感できてませんが、断熱材の効果で日中の躯体の蓄熱の室内への放出が緩和されれば、本当にエアコンなしで行けるかな?まぁ、人によるでしょうけども・・・

先日の見学会でご近所の方がたくさん来られて、その変わりようにかなり驚かれてましたが、パッと見、団地内部とは思えない、いい仕上がりになったと思います。

 

もともと和室だった部分のみ、床下に空間があったものの、その他は軽量コンクリートで嵩上げされていたため、和室だった部分はいつもの杉フローリング、クッションフロアだったところはコルクタイル張り、一部畳となっています。

コルクタイルは無塗装のものを使い、ミツロウワックスを塗って頂きましたが、なかなかいい風合い。杉との抑え目のコントラストは結構気に入ってます。

中央の柱を境に床材が切り替わる感じがいいですね。天井はコンクリート直仕上げのため、配線スペースがありませんので、照明は基本的にダクトレールでの配置としています。

 

壁の一面に設けたヒノキ幅はぎ材とシナベニアを使った壁面収納。茨木M邸より本格的に使い出したヒノキ幅はぎ材ですが、なかなか人気あります。ほぼ無節なのに結構リーズナブル(規格寸法にクセはありますが)ですし、関東での2件でも壁面収納として計画してます。もう定番ですね。

 

配管と構造壁の関係で水周りの位置はほとんど変えられない状況でしたが、洗面だけはスペースを広げるために窓際に移動しました。問題は窓と鏡が干渉することでしたが、鏡を引き戸とすることで移動できるようにして、窓の開閉や採光、通風に影響のないように考えました。これは今回結構気に入ってるポイントです。

 

廊下からLDK方向。壁式構造の団地では、壁や梁など抜けないものがたくさん。このあたりはまさにそれらがせわしなく取り合っている部分です。

でも、この壁厚感というか、豆腐をくりぬいたような感じというか、木造やラーメン造のマンションではなかなか出ない、壁式構造ならではの風景かもしれません。コルクタイルの抑え目の表情と真っ白な壁のコントラストが非常にきれいですね。

 

 

写真撮影後、お引渡しをさせて頂きました。Nさんには設備機器の施主支給から、天井塗り、珪藻土塗り、ワックス塗りまでかなり積極的に頑張って頂きました。暑い時期の引越しですので体調だけはお気をつけくださいね。Kちゃんもいつもおとなしく遊んでくれて偉かった。うちの子ならこうは行かないよ・・・(汗)またおじちゃんの相手してね(笑)

ではNさん、また荷物が片付いた頃にお邪魔します!今話題のメジャーリーガー似のご主人にもよろしくお伝えください(笑)

勾配天井とロフトのあるマンション(明石 リノベーション)


小谷です。最近ありがたいことに忙しくさせて頂き、常にプランニングや締め切りに追われ・・・ブログが疎かになってました。これはいかん、と久しぶりに完成写真で設計のポイントを紹介しようかと思います。今回は明石K邸、『勾配天井とロフトのある最上階住戸リノベーション』をご紹介。

完成は5月の話・・・2ヶ月なんてほんとあっという間です・・・

 

工事中のようすはこちらをご覧頂くとして、まずは解体直後のスケルトン状態を。この物件の特徴はご覧のとおり、最上階のため、マンションなのに天井が高い、勾配天井というところ。物件探しからお手伝いさせて頂いたのですが、当初不動産やさんからでてきた物件情報では何も書かれておらず、現場見に行って始めて分かった、という・・・

まぁ、最上階といっても、建物が削られているところの角部屋だったので、中間階なのに上部に住戸がない、という状況だったわけです。ラッキーでしたね・・・

ただ、最上階&角部屋ということは、壁や天井含め、6面のうち4面が外部に面していることになります。また引き回しバルコニーで掃き出し窓が7個もある・・・中住戸に比べ、熱損失は3倍以上大きくなります。

つまり、普通に住むと夏暑く、冬寒い家になります。ですので、この物件ではまずは断熱性能をしっかり確保しよう、ということを最重要課題として、費用の割り振りも性能確保に大きく傾けています。壁には乾式断熱、天井は吹付断熱を施し、窓も全てペアガラスの樹脂内窓を設置しました。

 

では早速、玄関から。窓があるのでそこそこ明るく、広い玄関ではありましたが、小さなゲタ箱しかなく収納が少なかったので玄関収納を確保。

またマンションによくある玄関と廊下が繋がった間取りでしたが、玄関は北側だし開閉も多いので、家で一番冷え込むところ。ここに繋がる部屋や水周りはどうしても寒くなる。そのため、玄関すぐに引き戸を設け、冷やされる空間の面積を極力少なくしています。

土間はモルタル金ゴテ押さえ、玄関収納の扉はシナ材の扉にKさん自らオスモカラーで塗装をしてもらいました。

 

 

玄関見返し。床はいつもの杉30ミリフローリング、天井にも杉羽目板15ミリ。玄関にあった小窓は、内窓を付けると使い勝手の悪い状態になるので、木製建具で引き戸を作成して二重化しています。玄関ドアの隣は床から天井までの姿見ミラーとして、小さな空間を大きく見せる工夫を。

廊下を仕切る引き戸は夏場は開けっ放しにしても邪魔にならないよう、壁の中に完全に納まる引き込み戸としてあります。姿見も引き込みも皆さんからリクエストを多く頂く定番の納まりです。

 

こちら廊下。洗面やトイレ、寝室やウォークインクローゼットへの引き戸が並びます。玄関とは引き戸で仕切られているので、冬場はリビング側と同じ区画になり快適。夏場は引き戸を開放することで玄関の小窓からの風の経路も確保できます。

 

そして、こちらがリビングです。もともと、少し天井が斜めになってはいたのですが、ほとんど空間を活かせてなくて非常にもったいなかった。スケルトン状態まで解体したのち、断熱などを含めた最大限の空間を確保し、そこに杉の柱と梁を組んで木造のロフトを設けました。

ロフト空間の下部はキッチンとパントリーになっています。もともと南側には2室の和室があったので、計3室をぶちぬいた大空間となっています。

 

キッチンはシナ共芯合板とタモの幅はぎ材を組み合わせた定番の大工さん造作キッチンです。奥にパントリーが見えます。ロフトで遊ぶ子供たちとキッチンのお母さんが話す姿が想像できます。

ロフトのはしごは収納時は壁に掛けられるように考えて作りました。安全性を考えて太めの材料で作ってますが、少し重いのでもう少しスリム化と軽量化を考えたいところ。梁に掛かるブランコは私たちからのプレゼントです。

 

リビングに面して小上がりにした空間が寝室です。寝るときは閉めて、昼間は開け放して一体で使えるように考えています。天井は少しだけ勾配天井にして、床下は収納空間になっています。

玄関から繋がるワークスペースはご主人の趣味のDJスペース。ヒノキの幅はぎ材で部屋いっぱいのカウンターを設けた大人の空間です。

 

と、ざっとご紹介してきましたが、天井高さや面積、窓の多さなど、リノベーションの素材としてはポテンシャルは非常に高い物件だったと思います。が、やはり面白い物件ほど断熱など見えない部分に掛かるコストは大きくなります。今回は造作の家具などをなるべく控えることで、基本部分にコストを割り振った計画となりました。

ちょうど物件探されているところ、という方も多いと思うのですが、角部屋や最上階は面白いけど、物件価格も高いし、リフォーム代も割高になるので、そのあたりのコストバランスをどこに置くか、は非常に難しいところですね。

KさんちはまたOB訪問ツアーでもお邪魔しようと思っていますので、マンションらしからぬ面白いリノベーションがしたい、とお考えの方にはとても参考になると思います。お楽しみに!

古材の色と新材の色(古民家リフォーム)


さて、先日岡山県倉敷市のI邸古民家リフォームがお引渡しを迎えました。なぜ倉敷、なぜ古民家?という疑問をお持ちの方も多いと思うので念のため説明。そもそものきっかけは以前京都でマンションリノベーションをさせて頂いたKさんからのご依頼。ご実家の古民家の断熱も含めたリフォームをしたい、とのことでご相談いただいたわけなのです。

残された時間も少なく、設計1ヶ月、工事に2ヶ月という強行軍でしたが、OBさんのお願いとあれば一肌脱がないわけにはいきません。時間やコストのことも考え、既存の土壁や焼杉壁をそのまま活かしつつ、部分的な耐震補強も含めた1階全面の断熱改修リフォームとなりました。

結果、かなり大変だった(いや、工務店さんが一番大変だったと)わけですが、とてもいい家に仕上がりました。打ち合わせのたびに京都から帰省してくれたKさんの奥さんも本当に大変だったと思います。親孝行のいい娘さんですね。

 

お引渡しということで、私たちも朝から現場入り、蜜蝋ワックス塗りやら建具塗装やらをご家族ご親戚総出で行いました。お子さんおんぶしながらワックス塗るKさん・・・かなりお疲れだったと思います・・・

 

私はといいますと、一人ブラインドの取り付けを行っておりました。このブラインド、ただのブラインドではなくて、空気層を持ったハニカム構造・断熱ブラインドです。今回初めて使いましたが風合いはなかなかいい。しかも販売代理店になったのでかなり安く買えるようになりました。下手したらカーテンより安いかも。

それで断熱効果もあるわけなので非常にいい商品ですね。今後標準仕様にしていこうかと・・・

その後、完成写真撮影も行いました。お疲れの皆さんを外に放り出して撮影・・・ごめんなさい(汗)では何枚かご紹介。

 

リビング。もともとは土間で荷物置き場になってしまってたところを、床を上げてリビングに。壁は全て内側から断熱材ですっぽり包んでいます。床材はいつもの杉フローリングですが、戸建てですので4mの長さで作ってもらってます。天井は既存の天井をそのまま見せて、築90年近い家の醸し出す深みのある色をそのまま取り入れています。

奥はダイニングキッチン、ここは天井も壁もビニールクロスで包まれてしまってたのですが、全て撤去、キッチン部分のみ天井仕上げを新設しています。壁は全て珪藻土コテ仕上げ。黒い天井の古民家の奥に白い箱を差し込んだようなイメージです。

左手は2階への階段室。どうしても暗くなりがちな家の中心に2階窓からの光を取り込めるように壁や建具を半透明で仕上げています。神棚も新しい場所を確保。

既存の柱はほぼそのまま残し、新しい柱を合計10本ほど追加しました。古材の色と新材の色の取り合わせ、当初は塗装して合わせた方が、と悩みましたが、そのままの色を生かしてみました。なかなかいい感じです。どこが既存の柱でどこが新しいかがひと目で分かりますしね。

 

DSC_0379

リビング見返し。南側には土間空間を残し、玄関兼お母さんの仕事場スペースとしてあり、その土間を障子で囲むように考えました。障子にはアクリワーロンを使ってあるので、土間スペースとの熱的な区切りともなります。

既存鴨居に高さをあわせたのでかなり低めの障子ですが、その低さが重心を下げることに繋がり、とても落ち着いた空間になっています。間接照明やテレビボードの入っている部分は下屋部分で桁落ちしてあるところを使って設置しています。

しかしこの天井の色は歴史のなせる技だなぁ、と。渋いです。あえてそのままの色に残した杉材との相性もばっちり。ちょっと横長に取った吉村障子ともしっくりきます。個人的にこのアングルが一番好き。

 

土間空間はタイル張りとして、栗の幅はぎ材で作った置き家具の式台で上がってもらえるように。リビングと同じく桁落ちした下屋部分は間接照明スペースに。

以前の南側は全て掃き出し窓だったにも関わらず、常に雨戸を閉めた状態で暗かったので、防犯の意味も持たせた格子戸を外部に設けて光を中に取り込めるようにしてみました。窓はあえて床の高さに合わせて上げることで外部との区切りをつけて、部屋としての囲まれ感を少し出してます。

南側は駐車場で抜けているので、冬時期の日射はかなり奥まで入るはず。障子で仕切ることで土間空間の明るさをリビングに伝えつつ、外の寒さを中に入れない緩衝帯の役割も持たせています。

ちなみに南側サッシはアルミ樹脂のペアガラスですが、内側にハニカム構造の断熱ブラインドも仕込んであるので熱損失はかなり抑えられるよう考えました。障子のように柔らかい感じがグッドです。

 

ちなみに外から見るとこんな感じ。格子戸も古色にせずクリア塗装で仕上げて、焼杉外壁の黒とのコントラストを強調させてます。なかなかいい感じ。将来は土間スペースをギャラリーとかにもできますね。とか無責任なことを言ってみる(笑)

 

ちなみに今回から完成写真はうちのニューフェイス、D7000くんで撮ってみました。設定が全然使いこなせてないのでほぼオート設定で撮ってますが、なかなかいい絵が撮れたなと。ファインダーも明るいし、水準線も出るし、液晶も大きいので非常に撮りやすかったです。

ただ水平垂直がずれた写真が多くて・・・外付けの水準器がおかしくなってるのか、ただ慣れてないだけなのか。ちょっと練習が必要です。

 

しかし古民家って、採寸も現況押さえるのもマンションの比じゃないし、構造も心配しないといけないし、柱や梁も痩せたりたわんだりで寸法バラバラだし、と本当に大変でした・・・何とか無事に終わった、というのが正直なところ。本当にほっとしてます・・・

今回はOBのKさんのご依頼だからお受けしましたが、一元さんのご依頼は基本受けませんのであしからず・・・(笑)

何より、掛かるコストを考えると、そこまでして残す価値のある家なのかどうか、という見極めが非常に難しいです。今回のように築90年近い家で、しっかりしてるとなると、私は残すべきだと思うんですよね・・・

ということで倉敷古民家リフォームのご報告でした。いいソファとかテーブルが入るらしいので、また落ち着いたころに改めてお伺いしようと思います。お母さん、Kさん、工事を請け負って頂いたタケイさんの竹井社長、幡上さん、お疲れさまでした!

(写真は完成写真に紛れ込んだKちゃん。毎回打ち合わせ付き合ってくれてありがとうね♪)

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