『永く使えるものと長く暮らす無垢の家』神戸市東灘区

2009年のはじめ、ホームページからお問い合わせを頂き、物件見学に向かったのは1月のなかば。国道2号線沿い、JR住吉駅徒歩数分という便利さ。それでも道路に面していないため静かで、北側には六甲の山並みを見ることができる、築10年の70平米弱の住まい。

保健師をされているお母さんと歯科医を目指すお子さんという家族構成に、ファミリータイプのマンションリノベーションはとても贅沢な空間を取れる。細かく区切られていた部屋をまとめ、こじんまりしていた水まわりを大きく、とお二人の要望は極めてシンプルなものだった。

居室として無理やり分けられていたものを繋げ、洗面スペースを2倍近い面積まで拡張。リビングは寝室も兼ねさせる大きな一室空間として、開放感を持たせた。各室に新たに大きなクローゼットを設け、それぞれのものがそれぞれしまえるように考えた。

築10年はまだまだ新しい。物件を見に行った際にそれを痛感するも、この時代の物件になると、素材、例えば壁紙やフローリングや窓枠など、全て張り物の新建材でできている。こういった新建材は最初はピカピカ、掃除もしやすい。しかしそのうち剥がれ、ボロボロになって、古ぼけていく。

そこで、床には全て無垢杉フローリング、水まわりにはサーモタイル、壁・天井には珪藻土クロス、窓枠も全て杉材に取替え、自然素材に包まれた空間を目指した。木は年を経るごとに飴色に変化しながら磨かれ、艶を増していく。古ぼけるのではなく、『古美て』いく、傷や凹みが味となり歴史となっていく、白と杉のコントラストがすっきりとした木の住まいとなった。

<before>70平米弱、居間+和室の典型的な3LDK、築10年の中古マンション。



小さな下駄箱だけの玄関

和室と隣接した典型的なリビング

天井の凹凸が多いリビング

リビングのとなりにある典型的な和室

濃色で暗かった改修前キッチン

ビニールクロスとクッションフロアの洗面室

狭く収納も少なかった洋室

狭く収納も少なかった洋室その2

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<after>杉の茶、珪藻土の白、建具も壁と同化させたシンプルモダンな木の家


大きな姿見を設け、開放感を持たせた玄関

天井までの玄関収納とホワイトのタイルですっきりと

和室を撤去、天井の凹凸をまとめ開放的になったリビング

無垢杉フローリングのリビングの一角は寝室スペースに

寝室スペースから天井を抑えたダイニングを見る

床には蜜ロウワックス、壁や天井は珪藻土クロスを

カーテンレールを通し、凹凸もなくしてすっきりとしたリビング窓際

天井高さでリビングと区分けた落ち着くダイニング

壁面と一体化させてリビング収納

収納内部は可動できる棚板を

ダイニング一角の杉幅はぎ材を使ったAVカウンター

収納内部には桧集成材を使った棚板を

杉フローリングで作ったテーブルのある包まれるようなダイニング

間接照明で浮かせたダイニング天井

サーモタイルでホワイトの明るい空間にまとめたキッチン

家電カウンター、ゴミ箱スペースのあるキッチン対面

割れないポリカーボネートを使った無垢杉引き戸で廊下を明るく

壁の中に消えてしまう引き戸

ほとんどを引き戸にして生活をしやすく

天井いっぱいの建具で閉塞感をなくして

全面ミラー張り、カウンタータイプで開放感のある洗面室

建具やミラーは高さをそろえて

洗濯機は少し奥まったところで生活感を消す

二室をまとめ、扉の存在を消した子供室

収納内部もハンガーパイプや棚はしっかりと

子供室の一角はシナ3枚引戸の大収納に

ヒノキ間伐材を使った棚と可動式ハンガーラック

視線は端から端まで抜けさせる
       


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