小谷です。今週はじめから着工の芦屋O邸、解体工事の現場確認に行ってきました。

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築40年とかなり古めの部類に入るマンションですね。このくらいの年数の物件の大抵共通する仕様というのがいくつかあり、この物件もほとんどこれに当てはまっているといえます。

 

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まずは床下空間があること。当時、まだ直張りフローリングはない時代、またコンクリートを平滑に仕上げるのも技術的に難しく、床の下地がないと水平な床の施工が難しい、という背景はあるのだと思います。

大引(おおびき)という太めの木材を90センチ前後で並べ、その上に根太(ねだ)という細い木を30センチ間隔で敷き、上にインシュレーションボードを張る、というやり方。床の下地組としては木造住宅の方法に近いです。

大引はよく見ると丸太の樹皮の丸い部分が残った材料が使われてます。当時、木材そのものが少なかったこと、材料が高かったことなどからこういう材料がよく使われたそうです。ただ施工業者としては角材を頼んでるのに、材木屋からは角が丸いものが入ってくる、というのはよくあったそうで、空気売り、とか言われたそうです。今の時代、こんなことしたら訴えられますけどね・・・(汗)

 

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この床下空間を使って配管されてるのは給水や給湯、ガス、排水ですが、ここでは温水を使った暖房機の配管も各部屋に走っています。これは古い物件でよく見るやつですが、現在使われているものってほとんどないですね。今回は全て撤去した上に、竹村工業さんのヒノキ木毛セメント版を使った乾式二重床で下地を施工します。

 

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このくらいの年数の物件だと、タイル貼りの在来工法の浴室が多いんですが、ここは珍しくユニットバス。で、排水管についても、下の階の天井裏で配管されているケースも多いんですが、ここは床下空間をしっかりとって、各住戸内で配管されています。こうしておいてもらえると、リフォームは非常に触りやすいんですよね。

 

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で、これは非常に珍しいんですが、スラブに穴が・・・新築工事の際、レベルを取ったりするための穴だと思いますが、ふさがってないケースは初めて。覗くと下の階の天井裏が見えてます・・・とりあえず、何かしら塞いでもらおうと思います。ちなみにスラブの厚みは100ミリ。こうやって実物を測れるケースは非常に珍しい・・・

 

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外壁部の断熱に関しては、梁から下の壁部分のみ、スタイロフォームのような断熱材を25ミリほど。この年数だと無断熱も多いので、珍しいです。接着剤の跡が見当たらないので、おそらく型枠に断熱材を入れておいてからコンクリートを打ち込んでいるのだと思います。今回、この断熱はそのままに、上から断熱材をたす予定です。

 

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で、ここで関西圏の古いマンションに多い、阪神大震災の爪あとを発見。外壁部のクラックです。南北の壁双方とも、見事にバッテンで入っています。これは絶対に補修しないといけません。すぐに管理人さんに連絡。

 

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すると、全て分かっておられたというか、実はこのマンション、震災時にかなりのダメージを受けたようで、建て替えの話まででたそうですが、住民の皆さんが一丸となって耐震補強やサッシ、玄関ドア交換などに取り組み再生された物件だったそうです。当時は新聞や書籍でも震災復興の成功事例としてたくさん取り上げられたとのことで、当時の写真やお話を色々聞かせて頂きました。

興味津々で聞いてたら、管理人さんが記事のコピーとかたくさん用意してくれました。これは勉強になります!管理人さん、ありがとうございます!

 

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管理人さんの尽力によって、どの業者もめちゃくちゃ忙しい年の瀬に、エポキシ樹脂での補修をすぐに段取りして頂けました。コンクリートのクラック補修としては今のところエポキシ樹種注入が最善の方法だと思います。このマンション、管理がほんとにすばらしい・・・

補修するのに表面の断熱材が邪魔なので、クラック部分だけ断熱材を剥がしてきました。ハマちゃんもお手伝いです。なかなか真剣にやってました・・・

週明けには一度現場でOさん交え打ち合わせと現状報告の予定です。

2013年12月20日