明石K邸マンションリノベーション
『勾配天井とロフトのある最上階住戸リノベーション』
竣工: 2012/05
設計監理: 小谷和也 池田郁夫
写真撮影: 小谷和也
RCラーメン構造
1986年築
83.27㎡
毎日新聞2012年09月13日号くらしナビのコーナーで取り上げて頂きました。
Kさんは神戸市長田区の見学会にお越し頂いたのがきっかけ。当時まだ生まれたてのNくんを抱っこして来られたのがつい先日のようです。
物件探しからお手伝いさせて頂き見つけたのがこの物件。不動産情報見る限りは普通の物件でしたが、見に行ってみると天井が勾配になっており、斜線制限で削られているため3階なのに最上階!リフォームの可能性の高さからこの物件の購入を決められました。
もともとの間取りは角部屋で窓が多いものの細かく部屋で区切られた4LDK。暗さはないものの広さはあまり感じられない間取り。また窓が多い=暑さ寒さが厳しい、ということに繋がり、また最上階なので天井の断熱も気になるところでした。そこで、断熱性能などをしっかり確保したリノベーションをご提案しました。
LDKはなるべく大空間とし、将来的に子供室を仕切っていけるように、また勾配天井で高く取れる天井高さを活かし、ロフトを設置。キッチンやパントリーといった天井を抑えられる空間と重ねあわせて考えました。
少し小上がりにした寝室は床下収納を設け、大きく取ったウォークインで収納量を確保。北側の一角はご主人の趣味であるDJスペースとしています。天井には10センチの吹付断熱、壁には40ミリの断熱を追加し、全ての窓に内窓を設け、冷え込みやすい玄関スペースを小さく取ることで全体の温熱環境を改善しています。
高い勾配天井の空間に杉の柱や梁で組まれた木組を持つ、最もマンションに見えない木のリノベーションとなりました。2013年度、住まいのリフォームコンクールで優秀賞を頂きました。
<after>断熱改修で勾配天井を活かしたロフトのある杉と珪藻土の木のリノベーション
<before>せっかくの天井高さが生かされず細切れにされた4LDKのマンション