妙法寺の家

『シューズクロークと可動家具で仕切る子供室のある家』兵庫県神戸市須磨区

竣工: 2013/04

設計監理: 小谷和也 池田郁夫

写真撮影: 小谷和也

RCラーメン構造

1987年築

74.48㎡

ご自宅の全面リフォームを木の家で、とお考えだったMさん。一度事務所に相談に来ていただきましたがコスト的に断念。その後ご近所のリフォーム屋さんで打ち合わせされていたものの、思ったより費用が掛かること、また提案内容にも納得がいかず、再度ご相談頂くことになりました。

築26年、リビング横に和室が二間続、北側に洋室二室というこの年数によくある4LDKのマンション。もちろん収納量も足らない上に、キッチンはかなり変形した間取り、和室も使いにくい状態。ここに二人のお子さんの部屋、寝室を取りつつ、収納量や風通しをどう確保するかが設計のポイントになりました。

少年野球を頑張っているお兄ちゃんの野球道具などが納まるシューズクロークを北側に設け、靴を収納する玄関収納も隣接、玄関ホールに面して引戸を設け、ウォークスルーできるように配置。

ショーズクロークに面した浴室に窓を設け、洗面からキッチンをユーティリティを介して繋ぐ中住戸の定番パターンとして、パソコンスペースは幅を大きめに確保し、収納、冷蔵庫、洗濯機を納めつつ廊下との動線も確保しました。

子供室はリビングに面した一角に設け、可動式の本棚で仕切れるように設計。本棚は有孔ボードを使うことで通気もできるよう配慮しています。将来的には本棚を撤去して一室としても使えます。

モザイクタイルを貼ったキッチンにはガゲナウの食洗機を設置、杉板と合わせたデザインとしています。室内干しもできるハンガー掛けを付けた南側窓際には木製建具で内窓を設けました。

断熱改修できない玄関ドアは小さな空間として杉板で囲み、引戸で密閉できるように設計。上部は寝室から出し入れできる天井裏収納を設置。壁全体の断熱改修も施した気持ちよさと性能を確保した木のマンションリノベーションとなっています。

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