ヒノキ小幅板風羽目板講座 その2 『長手方向の継ぎ目に機能をもたせる』

皆さんこんにちは、小谷です。ヒノキ小幅板風羽目板のデザインをした私自ら羽目板の使い方をお伝えするこのコーナー、今回は板の長手方向の継ぎ目にさらにひと工夫のアイデアをお送りします。

前回もお伝えしましたように、大きな板材に溝を入れることで小幅感を出しているこの商品、やはり長手方向の継ぎ目をどう見せるかがポイントになってきます。前回はその継ぎ目に底目を入れてパネル状に見せる方法をお伝えしました。ただ、普通に溝にするだけだとやはりもったいない、ということで、今回の継ぎ目に機能を持たせた張り方のご紹介です。

スギ小幅風羽目板 W125 4本溝5枚 板目 オイル塗装 (山ノ内の家 2019)

ということでご紹介する今回の貼り方は長手方向の継ぎ目に照明のダクトレールを埋め込んでしまう方法。こうすることで継ぎ目に機能を持たせ、照明も好きな位置に付けることができるというわけです。ヒノキではなくスギ仕様です。あえてコンクリートをあらわした梁と杉小幅のコントラストが綺麗です。

違う角度からみたところ。この方法、長手方向の継ぎ目と照明の位置を合わせる必要があるので、天井の割付で結構苦労します。ちなみに右手のリビング側は二分割、左手のダイニング側は少し長いので三分割にして、底目と組み合わせています。

ちなみに廊下とキッチン部分の天井はこの梁の下端に合わせて天井を貼ってみました。分かりにくいですが、実はRC梁の角が面取りされていたので、頼んでないのに大工さんがその面に合わせて小幅板の端部を斜めにカットして合わせてくれています・・・汗

先ほども書いたように、この方法は天井の割付がキモになります。できれば同じくらいの幅で割りたいところ。また材の長さが短くなるので歩留まりはよいですが、やはり手間は増えますのでこのあたりの使い方は考えたいところです。

次回もさらに別の使い方をご紹介していきたいと思います。