手書きの竣工図

先日打ち合わせに来られたお客さんが持ってきてくれたマンション竣工図。

西宮の斜面地に立つマンションで、全ての階がスライドするような感じで配置してあって、各戸に下の階の屋上を生かしたルーフテラスが付いている。

まるで安藤忠雄さんの『六甲の集合住宅』みたい。お客さんもこの雰囲気を気に入って購入しようと思い立ったみたい。

私と同じ年の築33年なので、当時としては画期的な建物だったろう。しかし、こんなややこしい矩計図を手書きで描いてたんだからすごい。パソコンでしか描かない私はとっても尊敬してしまいます・・・

リノベーションの際にこの竣工図の役割は大きくて、仕上げ面しか見えないマンションの中、壁や配管がどうなってるのかを知ることができる唯一の方法といってもいいくらい。

今回、中を見学できない事情があってまだ現況の寸法が分からない。
でも竣工図があればスケールで寸法を拾えるのでそこそこ正確な現況図面は描くことができた。

 

33年前に建設された建物。
現代の私たちに『この建物、面白いね』と言わせるなんて、やっぱりすごい。

私が生まれる前、このマンションを考え、図面を描かれた偉大な先輩たちに感謝。
ステキな建物と図面を残してくれてありがとうございます!