小谷です。昨日は兵庫県三田市でSさんのマンションの採寸に行ってきました。Sさんは3年前、三田市Fさんちの完成見学会にお越し頂いたことがあります。3年のときを経て、知り合いの工務店さん経由でご相談。スケルトン改修したいとのこと。現場としてはFさんちに歩いて行ける距離です。
三田は結構マンションがあるのですが、なかなか相談がないんですよね・・・まぁ、微妙に距離はあるんですが、滋賀や奈良、徳島よりは近いです。県内ですし(笑)三田のご相談、お待ちしております。
南側のバルコニー前が広場で大きめの樹々があるので、窓からは一面の緑の借景。まるで高原の別荘にいるかのようですね(笑)風通しもかなりよくて、採寸中も気持ちよかったです。
床は基本全室カーペット張り。和室は畳、キッチンはクッションフロア。全てコンクリートスラブに直張り。こういう場合は大抵、和室のみ畳の厚み分段差が付いています。畳を上げるとスラブが見れるケースが多いです。
あと、カーペット直仕上げの物件って、スラブの不陸が仕上げにそのまま出るので、歩くだけでスラブの傾きが分かることがあります。今回も少し住戸中央に下がっている印象。ちなみにマンションのコンクリートスラブって、大抵傾いてます。ビー玉転がるなんて当たり前。これは異常でもなんでもなく、コンクリートの精度ってそんなものなんですよね。
カーペット張りの場合は管理規約でフローリングへの変更が可能かの確認が必要。今回はLL-45以上の遮音性能を持たせることができるならフローリングに変更可能ということで、一般的な物件といえますね。
採寸ブログではお決まりの竣工図(しゅんこうず)確認行ってみましょう。配管関係も重要なんですが、特にこの矩計図(かなばかりず)という高さ方向の断面図にたくさんの情報が詰まっています。
まず階高が2800ミリ、スラブ厚が260ミリであることから、室内の有効高さ(コンクリートスラブの間の寸法)が2540ミリであることがわかります。これで取れる天井高さが大体想像できます。
年数にしてはスラブがかなり厚いですね。新築並み。遮音性能はスラブの厚みで大きく変わるので、年数の割に遮音性能はかなり高い物件であることがわかります。ふむふむ。
また、外壁部の断熱材や仕上げを含めた厚みは40ミリ。これがわかると、スケルトンにした際、今の室内仕上げよりコンクリート躯体がどれくらいの位置にあるかが分かるんですね。
カーペット仕上げは15ミリ。杉床と乾式二重床の合計で110ミリ要りますが、少し余裕をみて115ミリとして考えると、既存の床高から100ミリ上げたところをリフォーム後の新しい床高として設定すると、採寸情報との齟齬も起きにくく、計画もスムーズに進みます。
今回、外壁の仕様が細かく分かる図面もあって助かります。これによると、外壁はイソシアヌレート系の吹付断熱材15ミリ、その上にGL張り、という方法で9ミリの石膏ボードを浮かせて張り、合計が40ミリ、ということのようです。断熱材や厚みに違いはありますが、基本的には最近の新築マンションも同じ工法が使われてます。
まぁこういう図面があることは稀で、ほとんどは実際の物件内でエアコンのスリーブを外して測ったりすることになりますが、大抵は35~40ミリのケースが多いです。
スタッフ池ちゃんとハマちゃんに採寸を任せ、私はSさんのご要望をお聞き取り。少し変わったプランをご要望ですので、テンションあがります~
来週の週末に見学会に来ていただいたFさん宅にOB訪問予定。完成してすぐと、住んでから3年後の状態を見て頂けるというのはなかなかないと思います!Sさん、長時間お邪魔いたしました。来週もよろしくお願い致します!