不動産屋的リノベーションの功罪

先日取材を受けた業界専門誌の新建ハウジングさんに私たちの取り組みが掲載されました。専門誌なので細かい内容は省きますが、木造をやってきた建築屋はどんな姿勢でマンションリノベーションに取り組むべきか、といったところはうまくまとめて頂けたと思います。

私たちのポリシーである『コンクリートのマンションだからこそ木をつかう』というところ、そして、どうせ木を使うなら日本の木をもっと使おうよ、というのは、エンドユーザーさんにとっては非常に伝わりにくい部分であるのは確か。

でも、どれも同じに見えてしまう新築マンションの内装に少し違和感を感じる方や、新築のニオイがだめだ、って方、家族のために、環境のために国産の木を使いたい、と言う方は少しずつですが増えてきていて、『高知出身だから土佐の木を使いたい』なんてご要望もあったり、確実に手ごたえは感じられるようになってきている・・・かな?(笑)

しかし、業界的にはまだまだ足かせとなるところはたくさんあって、住宅ローンなどのファイナンス問題にしても、銀行によっては対応がまちまち、私自身、自分のローンがなかなか組めず悩まされていたりする・・・

←もうプランはある程度固まってるんだけど・・・(泣)

 

銀行側からすれば、何千万というお金を不動産を担保として貸すわけだから、物件の市場価値以上のお金を貸すことに及び腰になるのは仕方ないし、世界的な不況で各銀行が貸し渋り傾向にもあって、名目上、中古ストック活用を進めようとしている国と実際の現場のギャップはまだまだ埋まりそうにない。

 

中古物件を安く仕入れて、新築そっくりにして売る、不動産屋的リノベーションをガンガンやっていた会社も軒並み危ういという噂も広まっていて、こういう間違ったリノベーション事業の失敗が、銀行にとっての『リノベーションに関するイメージダウン』にも繋がっている、とする声もある。

もちろん、リノベーションという単語を世に広めた功労者でもあるわけだけど・・・

そもそも政府の打ち出した『200年住宅』というスローガンも、数十年単位での部位リフォームや、ライフスタイルに合わせたリノベーション前提でしか成り立たないわけだからね・・・

『リノベーションはまだまだこれからの分野』ともう何年も言われ続けている所以でもある。

早く一般的選択肢になってほしいもんだ・・・
あぅ、無駄に語った上に愚痴になってる、いかんいかん・・・(笑)