Yチェアの秘密

Yチェアの秘密
Yチェアの秘密読了。世界で一番有名なチェアと言っても過言ではない、ハンスウェグナーのCH24、通称Yチェアについて、歴史からデザインまで包括して解説した一冊。面白くてすぐに読み終えた。

北欧家具は好きだったものの、最近になるまでウェグナーになかなか手出し出来ないでいたり。あまりにも有名すぎる王道は奥が深過ぎて気後れしていたのが正直なところ・・・(汗)

最近ひょんなことから北欧アンティークの世界に足を踏み入れてしまい、その面白さや素晴らしさにどっぷりハマり、やはり知らないわけには行かんとようやくウェグナーについて調べ始めて、その作品の多さと奥の深さに道のりの長さを痛感している次第・・・

で、主題のYチェア、ようやくアンティークで一脚手に入る予定で、未だ「持ってない人」でして・・・座ったことは何度もあるんだけど、座り心地はあまり好きではなくて。肘掛けが高すぎるとか、ペーパーコードの肌触りがちょい苦手とか、腿裏にあたる桟が痛いとか・・・

なので、チェアとしてはカイクリスチャンセンのNO42の方が好きで、彼のチェアは復刻もアンティークも含めて普段使いでお世話になっている。

アンティークのYチェア
ただ、Yチェアも持たず北欧家具マニアを自称するのは、RX-78を持たないガンダムマニアみたいなもん(?)なんていうよく分からない理由で食指を動かしかけていた私に、世界、とりわけ日本での人気が高く、10万脚以上売れているというこの椅子の魅力を、家具に詳しくない人にも分かる言葉で、デザインや歴史を絡めつつこの本は教えてくれる。

おかげで、純粋にYチェアを欲しくなった。道具として普段使いする中での気づき、みたいなものも楽しみにしたい。これから北欧家具を知りたい、という方にもこの本はオススメ。

ちなみに個人的に興味を持ったのは、模倣品問題の章。偽物は本当に多いらしく、本物の見分け方も書いてたり。で、リプロダクト(ジェネリック)家具についての苦言なんかもあったり。

あまりに普通に流通してるリプロダクト。実は一度痛い目にあってたりしてるのもあって手は出してないけれど、やはりこれからも絶対買うまい、と心に誓う。安いんだけどね・・・

あと、この本にはペーパーコードの正しい張り方も載ってます。Yチェアにどうしてもつきまとうこの問題、下手な人に頼んで失敗したりという話もよく聞くので、「持っている」方にも役立つかも。

何でもやりたがりの私としては、なんか自分でやってみたいなぁ、という気になってしまう。ペーパーコード、どこで買えるのかな・・・(笑)

Yチェアの秘密-人気の理由、デザイン・構造、誕生の経緯…、ウェグナー不朽の名作椅子を徹底解剖-