マンションリフォームと簀戸(すど)

昔ながらの日本家屋で障子と並んでよく使われているのが簀戸(すど)です。田舎の家では夏になると障子を簀戸に入れ替える、というところも多かったですよね。

この簀戸、気密性はもちろんありませんが、ある程度通気しつつ柔らかく目隠しができる建具。マンションでも活かすことができるので少しご紹介。

麻布(リネン)を使った簀戸

浦和の家に設けた簀戸。お隣のテナントビルの非常階段側にあった腰窓に目隠しとして簀戸を設けています。素材は京都の生平織(きびらおり)という麻布(リネン)を使っています。

開閉のようすを動画でご紹介。夜などは閉めきれるように、同じデザインの紙障子を仕込んでいます。閉めた際に2枚の建具が並ぶことで開口部が大きく見える、という効果も狙っています。

ほどよい透け感が柔らかい目隠しとして最適です。

透ける性質を活かし、テレビボードの扉に使うと内部の機器の熱も逃がしつつリモコンも利く扉を作ることができます。

籐(ラタン)を使った簀戸

都島の家。ダイニングに設けた障子と簀戸。

こちらはダイニングの出窓部分に設けた簀戸。素材は籐(ラタン)の四つ目編みという素材です。同じく障子との組み合わせバージョンです。しかも両側に引き分ける形の配置としています。

開閉のようすを動画でご紹介。引き分けた簀戸と障子を組み合わせることで視線のコントロールができます。また閉じた状態も窓が広がって見える効果も得られます。

柔らかく透ける麻布に比べると籐のほうが透け感は強め。日が当たると格子状の影ができてきれいです。

月見山の家の籐(ラタン)を使ったテレビボード

籐の簀戸を使ったテレビボード。こちらも熱を逃がしつつリモコンも利きます。