長野竹村工業さん訪問2回目(乾式二重床開発と取材)

ご報告遅くなりましたが、今週半ば、池ちゃん、みなみちゃんと共に一泊二日で長野の竹村工業さんを再訪してきました。目的は竹村さんの乾式二重床『ジャストフロア』の改良版に、私たちの杉フローリングを組み合わせた床仕様の検証と測定。

もう一つ、林野庁補助事業である『日本の木のいえ情報ナビ』さんから測定や検証の様子を取材したい、というご依頼を頂いたからです。

丸岡材木さんから床材を事前に送ってもらって、一日目は二重床の施工から床の施工までを見せてもらい、二日目に測定する、という流れです。色々と手配して頂いていつもありがたいです・・・

 

 

こちら、前回も見せて頂いた自社内にある箱型実験棟です。スラブの厚みなどの条件を変えた実験棟が3棟あります・・・これだけでテンション上がるんだよな・・・RC打ちっ放しの外観はちょっとかっこいい・・・

しかし今回は天気がよかった。前回はひどい雨でしたので。最近事務所内では池ちゃんが雨男で、みなみちゃんが晴れ女ではないか、という噂が。そういえば池ちゃん、結婚式も前が見えないくらいの大雨だったからなぁ・・・

 

実験棟3号棟の仕様。通常、実大実験室って一般的なスラブ150ミリとか200ミリが多いんですが、ここは仕様が面白くて、なんと110ミリと300ミリ。110ミリは古い団地でよくある仕様、300ミリは新築マンションで見かけるようになった仕様です。色々な条件を想定できるのでより実際の性能をより高めることができるわけですね。素晴らしい・・・

 

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さて、竹村さんの乾式二重床であるジャストフロアーには通常のものと大きな違いが二つあります。一つは素材にパーティクルボードではなく、木毛セメント版を使っている点。元々木毛セメント版のメーカーさんですからね・・・メリットは、水に強い、強度が高い、調湿性が高い、という点。そして、重い(比重が大きい)&硬い(剛性が高い)ということで遮音性能はおのずと高くなります。

もう一つは、脚と板の形状。通常、乾式二重床の脚は一本ずつ独立しているんですけど、上の写真をみてもらうと、細長い板に脚が並んでいるのが分かります。木造住宅の根太(ねだ)に似た方式。なので剛性が高まり、遮音性能も高まる、というわけです。

 

その他、竹村工業の松崎さんと竹村さんより細かい説明を受けます。やはり実物を見ながらの説明が分かりやすい。ちなみに若くてイケメンの竹村さんは翌日の取材でも大活躍することに・・・地方に行くとイケメン率が上がる気がします・・・悔しいです(笑)

 

そうこうしているうちに、大工さんが丸岡材木さんの床材を張り始めました。無機質な実験等の中に杉のいい香りが・・・実験用なのになかなか綺麗な板も入ってて、もったいない・・・(笑)ということで床が完成、あとは翌日の測定を待つのみ。その後、美味しいお酒と温泉に入ってゆっくり・・・前回は弾丸日帰りで超しんどかったのに比べると天と地の差・・・

 

翌日の朝は少し早く宿を出て、すぐ近くの柏谷木材の瀧澤さんを訪問。私たちも山桜のカウンター材などでお世話になったのですが、お会いするのは初めて。ひろ~い敷地がほんとにうらやましい・・・瀧澤さんもイメージどおりの素晴らしい方でした。突然の訪問、ご迷惑お掛けしました。

 

竹村工業さんには木のいえナビ編集長 玉井さんの姿が。横浜から車で5時間掛けて来られたとのこと、頭が下がります・・・今回の取材、動画でも掲載されるため、ビデオ撮影もあります。機材の多いこと・・・

セッティング後、撮影&測定開始。実験室の上で下で、カメラの位置を何度も変えつつ撮影。なぜか試験機械の説明をカメラに向かって私がするという・・・いいのでしょうか・・・(笑)

 

昼食においしい信州そばを頂いたところで、午後からは外での撮影。実験棟をバックに竹村さんのインタビューです。池ちゃんはレフ版持ったりと完全にアシスタントに。この次は私の番・・・

何だろう?ビデオカメラってなんでこんなに緊張するのか・・・セミナーで話す方がよっぽど気が楽だ・・・(笑)

 

そして私の番、みんな気を使ってくれて、背景はやっぱり杉だろうと、杉板の外壁の前で。人生初めてのピンマイク付けました(笑)

いやしかし、緊張よりも、聞かれたことに対して答えようとしても頭が真っ白になるね。これは難しい。アナウンサーさんとかすごいなぁ、と実感。あと、どんなテンションがいいのかなとか。ちょっとテンション上げぎみの関西弁とかの方が面白かったかなぁ、とか・・・(笑)

ちゃんと撮れてたとおっしゃって頂きましたが・・・果たして・・・

その後、木毛セメント版の工場なども撮影したりして取材終了。竹村工業さん、2日間お仕事を止めてしまい、またお世話になりっぱなしで本当にすいません!いつもありがとうございます!

 

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お土産は直売所で山盛りりんごと洋梨を、おばちゃんに薦められるままに買いました。道すがら、りんご畑だらけ、どの木もたわわに実がなっていました。

あとは最近流行っている(らしい)ということで奥さんからリクエストのあった八幡屋の七味唐辛子。どこに売ってるか分からず聞いたら、近くの農協さんで普通に売ってました。地元の人にとってはなくてはならない七味のようです。

 

さて、取材はこのあと、OBさんちと丸岡材木さんを訪問して撮影の予定。測定データは改めて整理してもらい、送って頂くことになっています。玉井編集長、もうしばらくお付き合いよろしくお願いいたします。

 

<おまけ>

朝6時に起きて朝風呂に入り、その後周辺を散策。やはり寒い長野、でも身が引き締まる感じで心地よい。大阪帰ってきて『暑い・・・』となったもの・・・南アルプスの山々に囲まれるこの風景、悪いものが抜けていくようなすっきりとした気分になれました。

 

このあたりはやはりカラマツをよくみかけます。で、歩いていると、カラマツっぽい植栽を発見。紅葉してるのかと思ったら赤い実がなってる・・・

で、帰ってきて調べたら、これは高級材のイチイの木なんだそうだ!板材になってるのは何度かみたけど、木で立ってるのは初めてみました。

実も食べれるそうですが、種には毒があるとのこと・・・食べなくてよかった・・・(笑)