マンションリノベーションと遮音

 

今日は朝から先日の遮音試験のデータ整理・・・

40回ほど測ってるのでまずはエクセルで表を整理して、比較対象をグラフにして、見やすいように色とか合わせて、書き出したグラフを印刷して机に並べて、赤ペンでチェックしながら傾向を分析して、次の方針をどうするかを考えて・・・とか色々やってたら夜になっちゃいました。

小さな脳みその、日頃使わない部分を酷使している感じがします・・・熱出そう・・・

 

 

マンションリノベーションにどうしても付いて回るのが遮音問題。しかし、遮音に詳しい建築屋ってほとんどいない。だって、難しすぎるもの・・・周波数やらデシベルやら、日頃使うことのないものばかり。なので、カタログやメーカーの言う数値を信じるしかない。

ただ、その数値も出所や根拠がはっきりしないものもあったり、そもそも、現場のスラブ厚や下階梁スパン、コンクリートの水セメント比や壁際の納めなどでコロコロ変わる。

なので、管理組合の求めるLL45なんていう数値は保証値ではなく推測値に過ぎないんですよね。どんな現場に設置されるか分からないものをメーカーは保証できないから。つまり、このあたりはかなりのグレーゾーン。えらいものに手を出してしまったようです(笑)

 

今引っ掛かっているのは125~400Hz帯の騒音をどう減らすか、これが難しい。単純に遮音材の厚みを増やせばいいというもんでもなく、空気層を作ればいいというもんでもない、ということがやっと分かってきました。

こんだけ厚くすりゃ大丈夫だろう!と測った測定結果が特定の周波数では飛びぬけて悪い、その逆もしかり。杉とヒノキを比べるだけでも結構違う。なんと奥の深い遮音の世界。

ただデータをじっくり見てみると、質量とか、下地の柔らかさとか、接地面積とかが微妙に絡み合っているよな傾向は読み取れる気がしてきます・・・少しずつ外堀を埋めていくパズルのような感じ、嫌いではないのが幸い・・・12月の再測定に向けて対策を考えます。

 

マンションリノベーション手掛けていく以上、このあたりを学ぶことにメリットはあってもデメリットはない。設計者はもっと遮音に知識を持つべきだし・・・と自分に言い聞かせながら頑張ることにしましょう(笑)

明日は先日お引渡しした大阪堺Yさんとこにお邪魔してきます。引越し後のようす、じっくりお伺いしてこようと思います。金曜は神戸のNさんとこにもお邪魔してきます~